生命科学の実験データ解析と関係式の設計

徹底してデータを触り本質を見出そう
私たちはこれまで生物実験データを詳細に解析し、定量数理モデルや実験計画のためのフィードバックを行ってきました。そのため、2021年4月より「データ駆動型生物学」研究室として再出発しました。データ駆動の生物学とは、実験データを扱うために何が必要か、何が足りないかを考える分野です。AI駆動や数理駆動とは異なります。私たちは、生物学のドメイン知識を駆使してデータの前処理に汗水を垂らし、その上で機械学習と数理モデルを使って知識を得ていきます。実験データから得られた法則と物理的制約に従って、生命機能を表す関係式を設計する「制約の中でのデザイン」を楽しんでいきます。

新着情報

211008   稲垣研との共同研究がJournal of Visualized Experimentsに採択されました。藤川君が使いやすい細胞の力推定ソフトの作成に貢献しました。
211001   新メンバーが加入しました。
210810   学内でラボリトリートを行いました。
210501   新メンバーが加入しました。
210401   小鍛治俊也助教が着任しました。
210401   データ駆動型サイエンス創造センター「データ駆動型生物学研究室」に変わりました。
210331   国田勝行助教が藤田医科大学に異動しました。
201001   新メンバーが加入しました。
200923   NAIST池田研とのラボリトリートを行いました。
200703   D1の藤川君が令和2年度優秀学生に選ばれました。
200430   新メンバーが加入しました。
191120   APSIPA ASC 2019にて、作村准教授と国田助教の研究がBest Special Session Paper Awardを受賞しました。
191001   NAIST橋本研との共同研究がPlant Physiologyに採択されました(link)。機械学習の手法を用いて表現型の定量化を行いました。
190807   NAIST池田研とのラボリトリートを行いました。
190717   ホームページをリニューアルしました。
181215   小山君がICONIP2018に採択され発表しました(link)。新規の特徴選択手法に関する研究です。
180809   NAIST池田研とのラボリトリートを行いました。
180507   新M1が加わりました。
180418   岩楯先生(山口大)との共同研究が Physical Review E に採択されました(link)。細胞運動時の基質の硬さ検知と運動方向に関する統計解析です。この数理モデルの論文を準備中です。
180314   山田達也さんの論文が Scientific Reports に掲載されました(link)。膜電位時系列から細胞内の分子反応経路を推定する手法の提案です。
171106   井上晴幾さんが加わりました。

研究

細胞の形づくりのデータ駆動型研究
細胞は自らの意思で力を使って動き、自身の形づくりをします。その意思決定過程をデータから解明します。先行研究で見つかった原理(例えば分子間相互作用からなる双安定)を何でもかんでも当てはめるのは数理駆動であってデータ駆動ではありません。私たちは、実験データをじっくり観察し、分子以外の物理量もシグナルと捉え、細胞の形作りのデータ駆動型研究を行っています。さらに読む⇒

生体組織形成のデータ駆動型研究
私たちは、生体組織の多彩な物理量よる形づくりについて解明しようとしています。生物データを観察すると、生物は外部刺激に対して微動だにしないロバスト性を持っているのではなく、鋭敏に影響を受けながらも回復して目的を達成するレジリエント性を持っていることが分かります。レジリエントな体節形成、血管新生、臓器のサイズ調整についてデータ解析と定量モデル開発を行なっています。さらに読む⇒

牽引力顕微鏡画像を用いた細胞が生み出す力の推定
モノが変形するとき力が発生しています。細胞も力によって変形できます。細胞変形を分子情報だけで説明するのは無理があります。細胞変形をデータ駆動で行うためには、細胞の力のデータが必要です。しかし細胞の力を直接観測することはできません。私たちは、牽引力顕微鏡で観測されたデータを用いて、ベイズ統計の枠組みで、細胞が生み出す力を精度良く推定する手法の開発を行っています。さらに読む⇒

トランスオミクス
オミクス解析と呼ばれる多分子の同時計測技術の開発が進んでいます。これにより、疾患などに関わる分子が多く見つかってきました。しかし、これらの分子を羅列するだけでは生命現象のメカニズムはわかりません。私たちは、複数のオミクスデータを用いて多数の分子からなるネットワークを構築する解析(トランスオミクス解析)を行い、データ駆動型の生命システムの解明を目指しています。さらに読む⇒

制御理論と機械学習による細胞システムのリアルタイム最適制御
細胞は成長因子やホルモンなどの環境情報をセンシングして、細胞内のシグナル伝達や遺伝子発現を駆動することにより、移動、運命決定(増殖と分化)、代謝などの細胞機能を制御しています。私たちは制御理論と機械学習を用いて、環境情報を最適にデザインすることにより、細胞機能を人工的にリアルタイム制御するための解析アルゴリズムの研究を行っています。計測・解析・制御が統合化されたデータ駆動型細胞制御システムの開発を目指しています。さらに読む⇒

ヒトの呼気成分データを用いた機械学習による疾病診断
運転手の血中アルコール濃度は、呼気で計測されます。呼気成分は肺胞で血中成分から抽出されるからです。それなら、血液検査のような侵襲検査でなくても呼気検査で病気が診断できるのではないか、という試みです。医師やセンサー開発の技術者との共同で、この問題に取り組んでいます。非侵襲による精度の良い簡易検査が進めば、予防医学につながります。さらに読む⇒

細胞内アクチン wave による分子輸送と局在化の解析と数理モデル
国家運営における補給や、戦争における兵站は最重要項目です。同様に細胞にとっての物資の輸送は機能発現に欠かせません。いたるところにエネルギーが落ちているわけではありません。神経細胞の画像を見ると、アクチン線維は骨格を形成するだけでなく、物資輸送(アクチンwave)を行っていることが分かります。私たちは、実験データに基づいてアクチンwaveの定量数理モデルを構築し、その数理的な原理解明を行います。さらに読む⇒

ばらつくデータ、個別に観測されたデータを統合する手法開発(システムノイズの対処)
細胞は同じ条件でもばらついた応答をします。また、複数種の分子や表現型は同時に観測できず、個別に観測されたデータとして集められます。そのような「ばらつき」と「個別観測」は解析する上で大きな問題です。生物学一般に発生する問題です。これらは実験研究者が解決するものではありません。データ駆動型生物学で解決を目指します。さらに読む⇒

細胞画像の半自動定量化ソフト開発(観測ノイズの対処)
人の社会では完全な法律はありませんが、問題が発生した時のバックアップ体制を整備しています。同様に、生物画像から特徴を定量するとき、完全な自動化アルゴリズムは存在しません。特定の画像に特化した自動化アルゴリズムは「過学習アルゴリズム」であり汎用性がありません。私たちは、完全自動化をするのではなく、ユーザが容易にバックアップできる「半自動」ソフトウェア開発を行っています。さらに読む⇒

遺伝子発現時系列データを用いたネットワーク推定
発達過程の遺伝子間相互作用に関する研究はこれまでも行われてきました。近年は、発達過程における遺伝子発現の時系列が得られるようになり、より多くの情報が扱えるようになりました。私たちは、多くの種類の遺伝子の発現時系列を用いて、遺伝子間相互作用の推定を試みています。特に、ニワトリ神経管の発達、マウスの卵母細胞の発達における遺伝子ネットワークの推定を行っています。さらに読む⇒

メンバー

Staff
作村 諭一(教授)saku[a]bs.naist.jp
小鍛治 俊也(助教)
kokaji.toshiya[a]dsc.naist.jp
山田 達也(研究員)
tatsuya-y[a]is.naist.jp
笹川 郁子(技術補佐員)
国田 勝行(客員准教授; 藤田医科大学)
博士課程
藤川 良祐D2
陳 星D1
村山 毅D1
大久保 智樹D1
修士課程2年 (Alphabetical order)
芋谷 颯太
衣笠 智裕
清家 大雅
鈴木 健大
玉城 悠汰
横谷 叡
修士課程1年 (Alphabetical order)
藤中 優
田川 晴奈
田中 歩
王 哲
吴 禹霏
許 哲

ギャラリー

ラボリトリート2021@NAIST 2021/8/10-11 ;    w/ NAIST 情報池田研@NAIST

ラボリトリート2020@高野山 2020/9/23-24 ;    w/ NAIST 情報池田研@NAIST

ラボリトリート2019@鳥取 2019/8/7-9 ;    w/ NAIST 情報池田研@NAIST

ラボリトリート2018@郡上八幡  2018/8/7-9 ;   w/ NAIST 情報池田研@NAIST

ラボリトリート2017@淡路島  2017/8/29-31 ;   w/ NAIST 情報池田研@NAIST